家づくりノートについて

玉石混交となった情報が、表裏で行き交う現代。
本当のことを知らない私達は、正誤の判断よりも、「何を信じるか。何にすがるか。」と言うような、精神や感情に委ね生き永らえているのが実情です。
本当ならば、ものごとの正誤や道理を知ったうえで決断に踏み切りたいのに、玉石混交となった情報に翻弄されるばかりか、時間にも追われ、その時に持ち合わせる感や心境によって、サイコロを転がし決定する様な方法を選んでしまっているのです。

確かにものごとの選択には、賭け事に似た要素があり、世の中には、射幸性で成り立っているものごとが多分にあるのも事実です。
一方、やり直しや失敗が認められないながらも、射幸性が生じてしまうものごとの選択では、ギャンブルでも賭けでも、感で選ぶことも避けたく、先代からの継承が元の情報や知識に頼るのが普通です。
元来であれば、文明進化や世代交代が進むに連れ、その継承を以って射幸性は薄れて行くはずです。
ところが、人は迷走を繰り返しています。
先代からの継承をないがしろにして来たからです。

文明進化は、情報の増大化現象とも言え、情報は進化の度に増え続けるものです。
増え続ける情報の継承には、その機会や時間を徐々に増やす必要が生じるはずですが、むしろ、そういった継承の為の機会や時間は割愛されているのです。

国連で採決された「SDGS（持続可能な開発目標）」は、人類の迷走から人類自らが脱出するために人類が考えた目標です。
人類が先代からの継承を怠ったことで生じている現象への対峙策が含まれ、人類が人類に対して自ら発する警告なのです。

このSDGSにも関わる人の迷走は、住まい選びや建築計画の場面にも訪れます。
学んできたことだけでは決断に力不足を生じ、勤勉さを以ってもなお、ギャンブルとなってしまう時代なのです。

住まい選びという行為は、どの時代でも、住む人の人生を左右する大仕事であり、大金を要すことからも、住まいは資源の賜物であるという意識を持って誰もが臨んで来たはずです。
しかし、我が国の住宅事情は、そういった意識を裏切るが如く、うまくはいっていません。
建築後、30余年で取壊されているという実情が物語っています。
自然災害や資源エネルギーに関わる問題は、日本という国が当初から抱えている問題のはずなのです。

それでもあなたは、サイコロを転がし決定する様な方法で住まいを選びますか？

本サイトは、ブログ形式による「住まい選びと建築の情報ページ」です。
編集者の30余年に渡る住宅業界での経験を基に、一般には論じられることのない真正面からの理論を展開し、業界の裏事情や家選びの盲点などを交え解説して参ります。

本サイトの運営目的は、共感いただける方からのお住まいのご相談を賜ることにありますが、第一の目的は、住まいの計画を持たれている方の役に立つことです。
その選択や決断が、ギャンブルとならないことを切に願っています。

本サイトは、学校では教えてくれなかった認識や知識を得ていただくための、貴方の「ノート」です。
正誤判断の一情報として、気にかけていただけると幸いです。